統一教会とも原理運動とも称される、キリスト教系の新興宗教は、その資金集めの手段として韓国の工場で
製造した石造の塔、壺を運の悪い人を狙って、高値で売りつけています。仏教系、神道系の新興宗教、
今はキリスト教系迄が「因縁」という仏教語を悪用して、脅しの道具にしています。
各教団が、仏教徒を目指して勧誘して巨大化しております。元々仏教の因縁論は外道の者には知れる筈
もないのですが、信教の自由、表現の自由があって、常に申し上げています通り、邪教とは言えないのです。
立派な宗教法人として県庁又は文化庁が認証したものでありますから、どの宗教が正しく、どの宗教が邪教
だとは云われないのが、お役所の立場なのです。わが会員の皆さんはよく理解しておられるでしょうが、
某宗の如きは羊頭狗肉同様で、仏教の一派としても、その中身は全く仏教の因果論、因縁論とは異なるものです。
因縁は広い意味をもち、どうにでも解釈されます。仏教の教えでは現在の苦厄があるのは、それだけの
原因があるから、その苦の因は何かを反省してみて、生活行為を改めることです。問題は、人々の苦厄の原因は
何かということです。多くの原因が考えられますけれども、仏教では、人類が共通の原因で悩み苦しむので
あるとします。即ち、四諦の教えがそれです。苦諦、集諦、この二つが苦を招く原因であります。
苦の根本因はありもしない自我が実在とすると迷信することにあるとします。この迷信があるが故に、
欲を生じ執着をし、その欲の満足のために努力し、闘いの生活をする、そのために、嘘も詐欺でない限り
用いたり、他の信用を失するような邪見、悪口を言ったり、自分を売り込むような虚言を用いたりし、
自分に身近な者の有利を計り、他の人と区別してライバルの不運不幸を秘かに喜ぶのが人間の浅ましさです。
又無常の真理を軽く聞いて、自分の身体や家族は常に健康であり、財産も安泰であると考えるから、
事、意に反して不運不幸が起こると大変な悲劇だと悲しみ、心も身も弱らせます。この不運不幸は、
いかなる世界、いかなる時代でも、大なり小なり同じく起るのです。富裕な大国でも又、社会主義国、
自由主義国を問わず、理論的にあるべき姿と考えたものに反した現実に泣いています。寧ろ農業国のタイ、
ビルマの方が、仏教の人生観によって、精神的な安穏さが感じられます。そこでは足ることを知り、
金のある者は足らぬ者に、供養し施して、損得の感情が薄いということです。これに対し、豊かな工業国で、
国民所得が十倍も数十倍も恵まれている国民は、金で処理できることでは恵まれていますが、その金故に、
富あるが故に便利な機械類がある故に、事故も多いし、争いも盛んです。犯罪も大仕掛けです。
社会機構も複雑です。それだけ、人は苦しみ悩むのです。これは、霊感商法や霊魂産業と言われる新興宗教の、
因縁解説や先祖供養や水子供養で切れるようなものではありません。霊感の理論で、品物を売りつける商法が
問題になっておりますが、同類の霊感宗教は全く不問に付され依然として品物こそ与えないが、
金集めをしています。一人当りの一回の支出は少ないようですが、物品購入と違って数か月から数年続く
のですから熱心な信者は献金も重なり大変な金額になる筈です。
御利益を与える塔や壺と信じ込ませるのが霊感商法です。物品はお礼や仏具仏壇等、
いろいろ準備しなければなりません。献金となると、元手要らずで大量の収入があるのは世間周知の通りです。
この入信者が脱退することになると、仏罰とか因縁返しとか、仏罰によって家族の者に癌の病が生まれるとか、
長男が家を出るとか夫婦別れますとか、破産するとか様々なことで脅されます。ある団地のマーケットの主人が
馬鹿らしくて某宗教団体を脱退したら、団地の信者が不買運動で脅したということを週刊誌で読んだ記憶もあります。
昔はこのような行為をする宗教は許されないし、解散せざるを得ない程、社会の常識が進んでいましたが、
今は残念ながら、密門会会員のような常識、勉強心のある人は珍しいのです。
皆さん、功徳を積むことは、先ず宗教上の障りたる迷信邪教の愚論を諭すことから始まるのです。