宗教書の氾濫時代と言いたい程書店の棚と新聞の広告欄には宗教書があふれています。
○○○の巧みな宣伝に至っては、一年数拾億円、広告会で五指の中に入るとの噂も成程とうなずかされます。
もし大新聞に△△△の全面広告がなければ、△△△を注文する迷信者は一人もいないでしょうが、宗教でも同じです。
宣伝のやり方はさまざまですが、中味は同じでしょう。私の今度の著書『信仰に迷わぬ百問答』は、
日本中の巨大化した宗教の内実を見るようなもので、しかも仏教の正しい説に照らしていますから、読む者は皆驚きの溜息をもらします。
巨大宗教の宣伝文句は、世界平和と先祖の霊の供養と言いますから反論の余地はありません。
しかし既成仏教が歴史と伝統の上にあぐらをかいて、邪教が真実で既成の宗教は偽者だと思わせても起ち上らなかった責任は重大です。
邪道化した雑部の密教の本山たる○○○○○を首め、群小の雑密が、大小さまざまの邪説を振り回して、無智な仏教徒は、
弱点を突かれて、霊魂の障り、因縁透視の超能力なるものを信じ込まされました。
幼稚な医術と、人生観を教えぬ教育のために、社会に堂々と宣伝する似而非僧侶の話を妄信し、たとえ途中で疑を持っても、
脅迫されて泣寝入りするばかりです。もはや人類の救済は、一宗教教団の支配下にある教会や寺院では語れません。
真実ということの判断が、法律の上にはないからです。すべて宗教として認証された以上は、邪説というものは存在しません。
先日私は日本テレビの番組に回答者として出ましたが、何も特定の宗教を指して言ったのではなく、
ただ邪教を信じてはいけませんと答えたのが大騒動になりました。この邪教とはうちの宗教を潰すために、
日本テレビと織田とが結託した謀略的表現だとして、日本テレビに抗議団が乱入したのが二度、三回目には前二回同様社長室を取巻いた上に、
ドアやガラス窓を破壊したので、ついに機動隊が出動するに至りました。又重役の自宅の電話は鳴放しで、
夜も休めぬというイヤガラセがあったそうです。それなのに一宗教を誹謗した如く解釈される点は僅かでもあったとの解釈が内部にあったために、
私が遠慮することになったのです。
私が平素憂国と人類愛のために、宗教教団として保護を受けるには重大な問題が存することを言って来ましたが、
それが現実に露呈されたのです。この事件が週刊誌にも出ないのは、表沙汰になることによって、
もっと大きな乱暴が起るだけだという見解さえありました。
＜省略＞
このようなことを考えて、『信仰に迷わぬ百問答』は邪教と真実教との比較をしながら、わかり易く述べたのですが、
この本によって目が醒めたという喜びを下さる方は日毎にふえて来ています。
密門会は個人の救いに止まらず、一人でも多くの良書を薦めることこそ尊い仏心だと思います。
是非日頃行きつけの書店に交渉して、十冊を店頭に置くように注文して、もし残った時は引取りますと保証をして下されば、
迷える人は必ずこの本によって、長夜の夢から醒めるものと信じます。又図書館にも寄贈して下さい。
これは私のための出版ではなく、ひとえに世のため、人類のために、正法を弘通せんと願うものに外なりません。
昭和大仏の建立にしてもこの根本哲理を説き広めるためであることは、皆さん夙に御承知でしょう。親愛なる会員の皆さん、私の悲願に是非御協力下さい。